節約投資のススメ
小規模企業共済

共済金Aや共済金Bなど受取事由毎の計算方法や課税関係のまとめ


この記事を読むのに必要な時間の目安: 13分ぐらい

小規模企業共済

先日、小規模企業共済についての記事を書きましたが、その時に共済金の受取の所を別記事で書くと言っておりました。今日はその記事です。概要については下記記事を参照して下さい。

小規模企業共済の概要とメリット・デメリット~節税・退職金対策に最適!

では行きます。

スポンサーリンク

共済金の受取事由と税務上の課税関係

小規模企業共済で受け取れる受取共済金は、受け取れる共済金の事由毎に4種類に分かれます。(共済金を貰うことになった理由毎に4種類に分けられるという意味。)

以下がその4種類です。

  • ①A共済金・・・受取方法は「一括・分割・併用」の3種類から選べる
  • ②B共済金・・・受取方法は「一括・分割・併用」の3種類から選べる
  • ③準共済金・・・受取方法は「一括」のみ
  • ④解約手当金・・・受取方法は「一括」のみ
イメージ的なものですが、貰える共済金の額は「A共済金⇒B共済金⇒準共済金⇒解約手当金」の順番で多いです。(A共済金のほうが解約手当金として受けとるよりも多いという意味。大丈夫ですね。)

ですから、出来るだけA共済金で受け取った方が多くの共済金を受け取れる事になります。

では、続いてどんな場合にA共済金が貰えるのか、どんな場合にB共済金を受け取れるのかについて見て行きましょう。

受取共済金別の共済事由

こちらは小規模企業共済のしおりに簡単にまとめられているので、そちらを引用します。

■A共済金とB共済金
A共済金とB共済金の受取事由

■準共済金と解約手当金
準共済金と解約手当金

※ 平成22年12月以前に加入した個人事業主が、金銭出資により法人成りをしたときは、共済事由が異なります。(平成23年1月以降に共済事由が発生し、同一人通算・承継通算手続きをした方を除く。

※の補足

※印に何やら小難しい事が書かれていますが、これは平成22年に小規模企業共済法が改正されたことによる影響です。

平成22年12月以前に小規模企業共済に加入された方で、全額金銭出資により個人から法人なりした人は、その時に共済制度から抜ければ(一旦退職した事にして共済金を受けとる場合)「A共済事由」として取り扱われていました。

しかし、平成23年以降に加入した人はその方法は使えず、法人成りして一旦共済金を貰おうと思っても「A共済事由」には該当せず、準共済金もしくは解約手当金として取り扱われますよーという意味です。

まぁ、基本的に個人から法人なりした際には「同一人通算手続き」を行って継続するのが普通だと思うので、あまり気にする必要は有りません。

上の表が分かりにくいという人は下記小規模企業共済のページを御覧ください。

小規模企業共済: 共済金の種類とそれらを受け取れる場合を教えてください。

受取事由毎の課税関係

受取事由(請求事由)毎に受けとる共済金が何所得になるのか?について記載していきます。

■A共済金、B共済金を一括で受けとる場合(死亡以外)

⇒「退職所得」扱い

「退職所得申告書」を提出することで源泉徴収まで済ませてくれるので、原則確定申告不要です。また、その他の退職金がある場合や4年内に別の退職金を受け取っている場合には、退職所得を通算して計算する必要が有るので別の退職金にかかる「源泉徴収票」を送付する必要が有ります。

■準共済金(一括受取のみ)を受けとる場合

同上

■A共済金、B共済金を一括で受けとる場合(死亡)

⇒死亡退職金扱い

みなし相続財産として相続人が相続税の申告をすることになります。非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」となります。

■A共済金、B共済金を分割で受けとる場合(死亡以外の場合のみ)

⇒公的年金等の雑所得扱い

A共済金、B共済金で一定の条件を満たせば分割での受取も可能です(詳細は後述)。その場合、公的年金等の雑所得扱いとなり、毎回の支払い時に復興特別所得税と合わせて7.6575%が源泉徴収されます。過不足が発生することになるので確定申告が必要です。

また、この場合、貸付金等の未返済残高や未納掛金部分は「退職所得」として取り扱われます。

■その他のケース

その他のケース

65歳未満の任意解約や掛金未納による解除は「一時所得」として取り扱われてしまうので注意しましょう。なお、当然の事ながら一時所得の計算上の「支出」に掛金を含める事は出来ません。

受取共済金の計算方法

受取共済金は「基本共済金」「付加共済金」の2つの合計金額です。

基本共済金は現在の予定利率「1.0%」に基いて「掛金」と「納付月数」により決まります。これは「掛金」と「納付月数」に応じた固定金額です。

付加共済金は運用資産に予想以上の利回りが発生した場合に経済産業大臣が定める率に基いて運用された金額となります。ただ、付加共済金に関しては平成8年度の導入から現在平成27年度までの全ての年度において「支給率0」となっていますので、期待しないほうが良いです。

イメージ画像が下記。

共済金の計算イメージ

A共済金・B共済金・準共済金の計算方法と注意点

ここでは共済金と名の付く事由についての計算方法を紹介します。またまたしおりより引用。

A共済金・B共済金・準共済金別受取

なお、先ほども書きましたが受取共済金の額は「掛金」と「納付月数」の掛け合わせにより決まる点に注意が必要です。

上記画像内の表では共済金Aの場合の受取共済金が示されていますので、どういう風にここを算出するか説明します。

共済金の額を求めるには、小規模企業共済のしおり小規模企業共済法施行令「別表第一(第二条、第四条関係)」の所を見ます。

こんな感じでズラッと数字が並んでいますね。吐き気がします。ただ、見方は簡単です。

別表

小規模企業共済は「1口=500円」に掛金納付月数を掛けあわせて受取共済金を算出します。上表の赤枠で囲った部分の意味を解説すると、これは掛金500円(1口分)を100ヶ月支払った場合の共済事由毎の受取金額を指します。

500円を100ヶ月払っているので、掛金の総額は「50,000円」です。この時点で共済金を受けとる事になった場合、共済事由毎に受け取れる金額が以下の通り。

  • 「第2欄:53,110円」が共済金Aの場合
  • 「第3欄:52,090円」が共済金Bの場合
  • 「第4欄:44,144円」が準共済金の場合
そして、掛金が1万円とかなら、これを20倍すればいいだけです。「1万円=500×20口」という事ですね。ではそれを踏まえて、しおりの受取共済金の額を出してみましょう。

再掲
A共済金・B共済金・準共済金別受取

それぞれ、掛金納付月数が「180ヶ月・120ヶ月・60ヶ月」となっているので、その部分だけの別表を抜粋してたのがこちら。

別表抜粋

今回は「共済金A」の受取金額を算出するので、上記の「第2欄」を見て下さい。先ほども言ったようにこれは「1口=500円」として計算された表です。

  • (a)部分⇒「10,000円÷500=20口」⇒20口×100,550円(180月の数字)=2,011,000円
  • (b)部分⇒「20,000円÷500=40口」⇒40口×64,530円(120月の数字)=2,581,200円
  • (c)部分⇒「20,000円÷500=40口」⇒40口×31,070円(60月の数字)=1,242,800円
  • 合計=5,835,000円

同じ結果になりましたね。続いて、それぞれの共済金についての補足事項を紹介します。

■共済金A・共済金Bについて

  • 6ヶ月未満は掛け捨て
  • 6ヶ月以上36ヶ月未満は掛金と同額の受取共済金
  • 共済金Bは全ての段階において利率1.0%で運用された物と同額程度の受取共済金となる。
  • 共済金Aに関しては25年目までは1.5%、25年目~35年目において1,5%~1.0%に段階的に低下、35年め位以降は1.0%で運用された物と同程度の受取共済金になる。
共済金Aに関しては理論上は25年(300ヶ月)で共済事由が出るように掛金をかけると一番お得になります。ただ、A共済事由は個人事業の廃業もしくは会社の解散なので現実的には難しいですね。基本的には共済金Bが貰えるようにしていく事になると思います。

■準共済金について

  • 12ヶ月未満は掛捨
  • 222ヶ月(18年6ヶ月)までは掛金と同額の受取共済金
  • 223ヶ月以上掛金納付で共済金Bの91%相当額の受取共済金
準共済事由で受けとる場合は223ヶ月以上納付をしていないと掛金と同額なのであまり旨味が有りません。掛金納付時において節税は出来ているので元は取れていると言えますが、どうせなら受取金額も増やしたいものです。

出来るだけ準共済事由での受取は避けましょう。

解約手当金の計算方法

こちらは概要を書いた時に軽く説明したので、不要かもしれませんが一応チラッと触れておきます。計算例はまたしおりから引用。

解約手当金の計算例

解約手当金の計算はしおりの小規模企業共済法施行令「別表第ニ(第四条関係)」の所を見てください。

計算は「掛金月額」毎の「掛金納付月数」に応じた以下の解約手当金率を掛け合わせることにより算定します。

解約手当金の別表
解約手当金の別表2

計算方法は先ほどの共済金の見方と同様の考え方ができるので割愛。注意点はやはり240ヶ月未満だと元本割れとなってしまう事ですね。

また、普通の感覚からすると掛金の増減はあれど、掛金納付期間は「96ヶ月+60ヶ月+11ヶ月+80ヶ月=247ヶ月」と240ヶ月以上になっているわけですから、全ての金額において元本割れすることは無いと思ってしまうのですが、これが違います。

「掛金月額」と「掛金納付月数」の関係で受取共済金が決まるので、全体としては240ヶ月以上納付していても、240ヶ月未満として計算される部分が出てきてしまう訳ですね。

ちょっとこの考え方おかしいような気がしますけどねぇ。恐らくいちいち個別に予定利率で計算して受取金を出すのが面倒なので、こういう計算方法にしたというのが主原因だと思いますが、何だかなぁという感じですね。

分割受取について

最初の方にチラッと書きましたが「共済金A」もしくは「共済金B」の場合は一定の条件を満たすと一括受取だけではなく、「分割受取」または「一括分割併用」を選べます。詳しい条件は下記公式サイトの該当ページを見てください。

小規模企業共済: どのような場合に共済金を分割で受け取れますか。

分割は10年もしくは15年で年4回3ヶ月毎に受け取ります。分割で受けとるという事はその分、運用資金が小規模企業共済の中に溜まっているので一時金で貰う場合の額よりも総額は多くなります。以下公式サイトの例。

分割共済金

計算してもらうと分かりますが、大体予定利率1%で運用した分総額が増えます。共済金を受けとる時点では既に65歳以上になっているのが普通ですから、リスク管理の観点から考えて分割で受け取って生活資金にするのが無難ですね。

まだまだ攻めたい!という人は一時金で全部貰って自分で運用すると良いです。ただ、年齢的にも平均寿命が近づいてからの話なのでリスク資産には中々投じづらいですが・・・。


色々と書いてきましたが小規模企業共済は税制上のメリットが非常に大きいので、余裕資金の有るフリーランス等々は是非入っておくべきです。毎月最高額の7万円を納付するのは中々厳しいかもしれませんが、月1万円でも掛けていれば無いよりは全然マシなので何とか頑張りましょう☆

スポンサーリンク

見ておかないと損をするコンテンツ

  • dmmキャンペーン

    DMM FXのキャッシュバックキャンペーンで最大30,000円ゲット

  • NISAのまとめ

    NISA(ニーサ)口座開設キャンペーンのまとめ-口座開設だけで2千円は最低貰える

  • Amazonで節約

    【還元率2.3%】Amazonで商品を割安で買う方法を公開