インターネットFAXは、インターネット回線を利用してパソコン・スマホでFAXの送受信ができる便利なサービスです。最大のメリットは、FAX複合機や印刷用紙・インクが不要なので、初期費用及びランニングコストを抑えられる点です。
自宅にFAXが有る人も無い人も、インターネットFAXの導入を検討しているのではないでしょうか?
ただ、導入を検討するにあたって、以下のような悩みを抱えている人も多いはずです。
「インターネットFAXを利用したいけど、どのサービスが良いのかよく分からない・・・。」
提供されているインターネットFAXサービスは意外と多いですし、それぞれ料金やサービス内容などが違うので、このような悩みは当然の事だと思います。
そこで、今回はあなたにとってベストなインターネットFAXを選ぶ事ができるように、各サービスを比較していきたいと思います。
注:サービス比較は2017年5月28日時点の情報で行っています。
また、インターネットFAXサービスを提供している業者は、当ページで記載している業者以外でも私が確認した限り5社程度あります。以下では、私が独断と偏見で選んだ良さげな業者5社を中心に比較しています。
目次情報
インターネットFAXの料金の比較
インターネットFAXを利用するにあたっては、基本的に以下の4つの料金が発生します。
- 初期費用(登録費用)
- 月額利用料
- FAX送信料
- FAX受信料
サービスによって、「月払い」と「年払い」の選択が可能です。「年払い」の料金は、月額に換算すると「月払い」よりも少しお得な設定となっています。
それでは、インターネットFAXの料金を比較していきましょう。
まずは「初期費用」と「月額利用料」からです。比較表は以下の通り。
注1 Toones秒速FAXの価格は、FAXの送信・受信の両方のサービスを申し込んだ場合の金額です(下記のFAX送受信料金も同じ)。「送信だけ」「受信だけ」のサービスを選択する事も可能です。
「初期費用」が無料のサービスがいくつかありますね。また、「月額利用料」についてはサービスによってバラバラです。
この比較表を見ると、初期費用が無料の「eFax」や「jFax」がお得に感じるかもしれませんが、さきほど紹介したように、インターネットFAXにはFAX送受信料金もかかります。
そのため、FAX送受信の「料金」についてもチェックしておきましょう。以下がFAX送受信料の比較表です(料金は全国一律)。
注1 1枚当たりの送受信料は、通信時間によって異なります。
注2 枚数は「A4」基準のサービスが多いですが、サービスによって異なる場合があります。
注3 「Message+」では、年払いの場合、1年目だけ送信料が3,000円分無料になります。
FAX送受信料の単価は、各サービスによってかなり違いが有ります。受信料が無制限で無料のサービスもあれば、一定の範囲内だけ無料のサービスもあります。
そのため、インターネットFAX選びにおいては、以下の点がポイントになってくるでしょう。
- FAXの利用頻度はどれくらいか
- FAXを受信する事の方が多いか
- FAXを送信する事の方が多いか
【事例】月間・年間の利用料金はどれくらいになるのか
では、FAXの利用枚数を何パターンか設定して、各インターネットFAXサービスの「月間及び年間の利用料金」がどれくらいになるのかを実際に計算してみました。
FAXの送信・受信が利用可能なサービスのみを計算対象にしています。また、「年払い」が利用可能なサービスでは、その料金を月額に換算して、月間の利用料金の計算を行っています。初期費用については、年間利用料金にだけ含めて計算しています
なお、「Toones 秒速FAX」では送受信サービスの両方を利用し、ベーシックプランでの料金表示となっています。また、「Message+」の月間利用料金の()内の金額は、無料送信分を使い切った後の料金を表しています。
サービス名 | 月間利用料金 | 年間利用料金 |
---|---|---|
eFax | 1,250円 | 15,000円 |
jFax | 1,325円 | 15,900円 |
Message+ | 792円 (2,292円) | 21,500円 |
Toones秒速FAX | 2,098円 | 25,176円 |
faximo | 2,480円 | 30,840円 |
この場合、FAXの送受信共に無料枚数が有る「eFax」「jFax」がお得なサービスとなります。一方、送受信の無料設定がなく、月額利用料が比較的高い「faximo」は料金が高くなっていますね。
■1ヶ月のFAX送受信の枚数が各1,000枚の場合
サービス名 | 月間利用料金 | 年間利用料金 |
---|---|---|
Toones秒速FAX | 13,798円 | 166,626円 |
faximo | 15,080円 | 182,040円 |
Message+ | 12,792円 (15,792円) | 186,500円 |
eFax | 18,250円 | 219,000円 |
jFax | 19,400円 | 231,900円 |
この場合、FAX送信料の単価が安く、受信料の無料枚数が多い「Toones秒速FAX」「faximo」「Message+」がお得なサービスとなります。一方、無料枚数が少ない「jFax」「eFax」は料金が高くなります。
■1ヶ月のFAX送信枚数が100枚、受信枚数が1,000枚の場合
サービス名 | 月間利用料金 | 年間利用料金 |
---|---|---|
Message+ | 792円 (2,292円) | 21,500円 |
faximo | 2,480円 | 30,840円 |
Toones秒速FAX | 4,798円 | 58,626円 |
eFax | 9,750円 | 117,000円 |
jFax | 10,325円 | 123,900円 |
この場合、FAX受信料の無料枚数が多く、送信料にも無料サービスが付いている「Message+」がお得なサービスとなります。また、「faximo」も料金が安くなっていますね。
一方、さきほどと同様に、受信料の無料枚数に制限がある「eFax」「jFax」は、料金が高くなっています。
■1ヶ月のFAX送信枚数が1,000枚、受信枚数が100枚の場合
サービス名 | 月間利用料金 | 年間利用料金 |
---|---|---|
eFax | 9,750円 | 117,000円 |
jFax | 9,825円 | 117,900円 |
Toones秒速FAX | 11,098円 | 134,226円 |
faximo | 15,080円 | 182,040円 |
Message+ | 12,792円 (15,792円) | 186,500円 |
この場合、FAX送信料の単価が安い「eFax」「jFax」「Toones秒速FAX」がお得なサービスとなります。一方、送信料単価が高い「faximo」「Message+」は料金が高くなってしまいます。
【比較総論】こんな人はこのインターネットFAXサービスがオススメ
ここまでの比較内容を見て気付いたと思いますが、インターネットFAX選びにおいて重要な事は「FAXの利用量によってお得なサービスが変わってくる」という点です。
そこで「こんな人にはこのインターネットFAXがオススメ」という形で、インターネットFAX選びのザックリとした指針を紹介しておきますね。
FAX利用頻度が少ない人は「eFax」か「jFax」
FAXの利用頻度が数十枚程度の人には、月額利用料が安く、また一定枚数まで送受信料金が無料となっている「eFax」又は「jFax」がオススメです。
FAX利用頻度が多い人は「Toones秒速FAX」か「faximo」か「Message+」
FAXの利用頻度が1,000枚以上となる人は、FAX送信料の単価が安く、受信料の無料枚数が多い「Toones秒速FAX」「faximo」又は「Message+」がオススメです。
FAXの受信枚数だけが多くなる人は「faximo」か「Message+」
FAXの受信枚数が多く、送信枚数が少ない人には、受信単価が制限無しで無料の「Message+」か毎月1,000枚まで無料の「faximo」がオススメです。
また、受信料が無料となる「Toones秒速FAX」のビジネスプランもオススメです。
FAXの送信枚数だけが多くなる人は「eFax」か「jFax」
FAXの送信枚数が多く、受信枚数が少ない人には、送信単価が安い「eFax」又は「jFax」がオススメです。
【番外】一時的にFAXを利用したい人は無料トライアルの有る「eFax」か「jFax」
定期的にFAXを利用する事は無いが、一時的にFAXを利用したい人には、30日間無料トライアル付きの「eFax」又は「jFax」がオススメです。
FAXが必要になったらコンビニを利用している人もいると思いますが、コンビニのFAX利用料は一般的に50円/枚もかかります。また、いちいちコンビニまで行くのも面倒くさいですよね。
「eFax」又は「jFax」なら、無料、かつ自宅のPC・スマホでFAX出来るので、非常に便利だと思いますよ。
このようにFAX利用量によって、オススメのインターネットFAXが異なってきます。そのため、普段どれだけFAXを利用するのかを思い出して、ベストなインターネットFAXを選ぶようにして下さいね
各インターネットFAXのサービスの特徴
さて、ここまでは各インターネットFAXの料金について見ていきましたが、ここからは各サービスの特徴について簡単に見ていきたいと思います。「eFax」から順番に見ていきましょう。
eFaxの特徴
- 30日無料トライアル有り
- 57個の市外局番からFAX番号を選べる
- スマホ・携帯にも対応
jFaxの特徴
- 30日無料トライアル有り
- FAX番号は東京「03」の市外局番のみ
- スマホ・携帯にも対応
Message+の特徴
- 月払いの場合、初月の月額利用料が無料
- 留守番電話機能も有り
- 受信したFAXにデバイス上で書き足して、そのままFAX送信できる「手書き機能」付き
- スマホ対応
faximoの特徴
- FAX番号は東京「03」又は大阪「06」の市外局番を選択可能
- ホームページが見やすいので、インターネットFAXを初めて利用する人も安心
- スマホ対応
Toones秒速FAXの特徴
- 選べる3つのプラン「SOHO」「ベーシック」「ビジネス」
- 東京や大阪などの7つの市外局番からFAX番号を選択可能
- FAX送信だけ利用したい人なら「秒速FAX 送信」プランだけでOK
インターネットFAXのメリット・デメリット
どのインターネットFAXのサービスにするかの目星はだいたいついたでしょうか。
ここからは、インターネットFAXの全般的なメリット・デメリットについて紹介します。
まずはメリットからみていきましょう。
■インターネットFAXのメリット
- FAX複合機やFAX用紙、インクなどが不要になり、ランニングコストの節約ができる
- 発信者別などで簡単に管理できる
- スマホ対応なので外出中もFAXをチェックできる 等
■インターネットFAXのデメリット
- 紙媒体の物はFAXできない(スキャナーが必要)
- 同一市内にFAXを送信する機会が多いのであれば、電話回線の通常のFAXの方がお得になる(FAX料金=電話料金) 等
まとめ
スマホやPCでFAXを利用できる「インターネットFAX」。導入する為にかかる費用は、固定費用である「初期費用」と「月額利用料」、変動費用である「送受信料金」です。
このうち、インターネットFAXのサービス選びでポイントになるのは「送受信料金」です。各サービスによって、料金体系に大きな違いが有るからです。
そのため、日頃のFAX利用量がどれくらいなのかを考慮して、それに最もマッチしたサービスを選ぶようにしましょう。
ちなみに私はefaxを使っています。