節約投資のススメ
年金手帳

確定拠出年金の改正案まとめ~全ての人が個人型DCに加入出来るように!


この記事を読むのに必要な時間の目安: 12分ぐらい

小規模企業共済からの流れで分かると思いますが、今日から確定拠出年金についてまとめておきます。ご存知の人もいらっしゃるかと思いますが、確定拠出年金の改正案が国会に提出されています。まぁあくまでも案ですが。

その内容についてまとめておきます。まとめると言っても下記PDFの焼き直しなので、そっちを見てもらえれば十分です。

確定拠出年金法等の一部を改正する法律案

施行日の改正が行われているので下記PDFもご参照下さい。

確定拠出年金法等の一部を改正する法律について

確定拠出年金の概要は下記記事を参照してください。

個人型確定拠出年金(個人型DC)の概要とメリット・デメリット

スポンサーリンク

改正案の概要

改正案の大枠は以下の通りです。

【Ⅰ 概要】
1 企業年金の普及・拡大
① 事務負担等により企業年金の実施が困難な中小企業(従業員100人以下)を対象に、設立手続き等を大幅に緩和した『簡易型DC制度』を創設。
★② 中小企業(従業員100人以下)に限り、個人型DCに加入する従業員の拠出に追加して事業主拠出を可能とする『個人型DCへの小規模事業主掛金納付制度』を創設。
★③ DCの拠出規制単位を月単位から年単位とする。

2 ライフコースの多様化への対応
★① 個人型DCについて、第3号被保険者や企業年金加入者(※)、公務員等共済加入者も加入可能とする。※企業型DC加入者については規約に定めた場合に限る。
★② DCからDB等へ年金資産の持ち運び(ポータビリティ)を拡充。

3 DCの運用の改善
① 運用商品を選択しやすいよう、継続投資教育の努力義務化や運用商品数の抑制等を行う。
② あらかじめ定められた指定運用方法に関する規定の整備を行うとともに、指定運用方法として分散投資効果が期待できる商品設定を促す措置を講じる。

4 その他
・ 企業年金の手続簡素化や国民年金基金連合会の広報業務の追加等の措置を講じる。

★は平成27年度税制改正関係
※DC:確定拠出年金 DB:確定給付企業年金

【Ⅱ 施行期日】
・1③、2①、4は、平成29年1月1日(4の一部は、平成27年10月1日等)
・1①②、2②、3は、公布の日から2年以内で政令で定める日

項目によっても変わりますが、平成28年もしくは平成29年・30年度中には実施されるようです。現状個人事業主の僕にとって影響あるものは殆ど無いですが、法人なりした場合の事を考えると嬉しい改正が有ります。

なお、DCというのは「Defined(確定された) contribution(貢献・積立金」の略で確定拠出年金、DBは「Defined(確定された) Benefit(利益・給付金)」で確定給付という意味です。

個人型DCと書くと「確定拠出年金の個人型」、企業型DCと書くと「確定拠出年金の企業型」の事を意味します。

というわけで、以下簡単にコメントしていきたいと思います。

個人型DCへの加入範囲拡大:国民年金の被保険者なら全員加入が可能に

今までは国民年金の第3号被保険者である専業主婦(夫)や公務員は個人型DCへの加入は認められていませんでしたが、これが認められます。また、企業型DCを採用している企業に勤めている人でも一定の条件が揃えば、個人型DCに加入出来るようになります。(一定の条件は下記画像参照。)

結果として条件次第では有りますが、20歳以上の国民全員が理論上は確定拠出年金(個人型DC)に加入できるようになります。ただ、以下のみずほ総研がまとめてくれている改正後の上限拠出額の表を見ると、そこまで金額は多く有りません。

上限拠出額

専業主婦の場合は確定拠出年金に入ることで「運用益非課税」「受取時の優遇税制(退職所得控除・公的年金等控除)」というメリットは受けられますが、元々控除するほどの所得が無い人が多いので「掛金の全額所得控除」というメリットを生かしきれないのが残念です。税金とか社会保険の負担を考えて所得調整するのが普通ですからね。

また、確定拠出年金の所得控除は社会保険料控除ではなく「小規模企業共済等掛金控除」なので、納付した個人の所得控除としてしか利用できません。

まぁ自分の資産は自分で作るという時代になってきていますから、それはそれで良いんでしょうけど。

従業員100人以下の中小企業へのDC普及

中小企業者へのDC普及対策として「簡易型DC制度」の創設及び「個人型DCへの小規模事業主掛金納付制度(*1)」が創設されるそうです。

*1 個人の掛金に企業が上乗せする制度の事。⇒従来は企業型DCの事業主拠出に従業員が上乗せするマッチング拠出しか無かった。

アメリカでは個人の掛金に事業主が上乗せする事こそがマッチング拠出と呼ばれるそうですが、日本版401kではこれを「個人型DCへの小規模事業主掛金納付制度」と呼ぶそうです。

簡易型DC制度について

従業員が100人以下の中小企業に関しては、従来の加入手続きよりも簡易に企業型DC制度を創設に出来るようになるそうです(具体的には加入時の提出書類が半分になるみたい)。ただ、この場合には従業員への投資教育が必要になります。

多分この場合の掛金上限額は事業主拠出のみの場合で年額66万円なので、本当に小規模の会社とかで今までは個人型DC(上限年額27.6万円)に入っていた人は拠出金を増やせるようになると思います。

また、企業型DC制度という枠組みですから、個人型DCであれば自分で負担しなければならない口座維持手数料なども会社負担で出来ます。なので、最初は大変でもやるべきという事になるのかな。個人の給与にも反映させずに会社の経費として落とせる事になるのでかなり美味しい。

まぁ、僕は簡易型DC制度を採用することがどれくらい大変かを分かっていないので、うちみたいに従業員が本当少数の所が制度を導入できるのか?という疑問は有りますが。

個人型DCへの小規模事業主掛金納付制度について

これは先ほども言いましたが、いわゆるアメリカにおける「マッチング拠出」に相当するのかなと思います。この場合、個人型DCに事業主が乗っかる形になるので、小規模企業にとっては煩雑となる従業員への投資教育が不要になります。また、個人型DCですから企業が投資商品を選ぶ必要も無いので、簡易型DC制度に比べて手間はかかりません。

なお、この場合の上乗せ事業主掛金は通常の企業型DCと同様に従業員の給料には該当せず、企業としても損金となりますが、掛金額は退職年金等積立金に対する法人税(特別法人税)の課税対象となります。(特別法人税自体は平成29年3月31日までに開始する事業年度までの分は休止中:参考

掛金上限額は、事業主拠出分と合わせて、先ほどのみずほ総研の表の「②企業年金のない企業の従業員:年額27.6万円」になります。

最初、改正概要を見た時は年額27.6万円に事業主拠出を上乗せ出来るのか?と思ったのですが、事業主拠出と合わせて年額27.6万円だそうです。何となく残念な気持ちです。

DCの拠出規制単位を月単位から年単位へ変更

これは僕のようにまだまだ各月の資金的変動が大きい人にとっては嬉しい改正です。掛金の拠出上限の考え方が月単位ではなく、年単位になります。個人型DCも企業型DCも両方対象。

従来は月額2.3万円が拠出上限額だったとして、資金的に厳しく月額1万円だけ掛金拠出するように指定していた場合、前月分の使っていない枠「2.3万円ー1万=1.3万円」は無駄になるだけでした。その年度内の過去の月分に遡って支払う事は出来なかったという事です。

この改正が通ることにより基本的には月額1万円に掛金額を設定していても、ボーナスなどで資金的に余裕が出来た時には使っていなかった枠に投資することが可能になります。もちろん、年単位なのでその年中に払い込む必要は有りますが、上限の範囲内で1年間の間ならいつ掛金を拠出しても良いことになります。

年金制度間のポータビリティーが改善

現在の制度では、確定拠出年金型の年金制度を採用している企業から確定給付型の年金制度を採用している企業へ転職する場合に、年金資産の持ち運び(ポータビリティー)が出来ないので、年金の受給要件(企業での勤務年数の問題)を満たせない等の問題が有りました。

これをある程度改善する案が以下のように出ています。

ポータビリティー

これによって、制度加入期間を通算したり、年金資産の統合によって積立金の効率的な運用が可能になるかもしれません。

元本確保型商品は提供義務から除外

改正前の確定拠出年金においては、プランの中に含める商品に以下の2つの制限が掛けられていました。

  • ①少なくとも三つ以上の運用商品の提供
  • ②一つ以上の元本確保型商品の提供
預貯金や金融債、国債、公社債投信、株式投信などなど複数有る商品の中から三つ以上の商品を設定し、尚且つ一つ以上は「預貯金」や「保険」などの元本確保型商品を揃える事が義務とされていたのです。

これが、改正後には「リスクとリターン特性の異なる三つ以上の運用商品の提供」に変更される事になります。一つ以上の元本確保型商品を揃える義務というのが無くなった形ですね。

まぁでも普通に考えて、元本確保型商品がないと不都合を感じる労働者の方が多いわけですから、特段意識する必要は無いかと思います。

その他の改正点

今までのセクションで見てきたのが僕らに実質的に影響がありそうな改正と僕が勝手に思っている部分。以下あまり影響ない部分を列挙します。

■従業員への継続投資教育の配慮義務化
⇒導入時教育がほぼ100%であるのに対して、2013年における継続投資教育実施率が55.2%と低い事への対応。

■商品提供数の抑制
現在、企業における商品提供数は増加傾向に有りますが、投資経験の乏しい加入者にとっては商品提供数が多くなればなるほど選択が難しくなります。そこで企業側に対してより良い投資商品を厳選して、加入者に提示するよう呼びかけています。

■運用商品除外の規制を緩和
■企業年金手続き簡素化
■確定拠出年金の広報活動活発化


個人型DCも企業型DCもごちゃまぜに書いているので、少し分かりにくかったかもしれません。確定拠出年金は僕らの生活を支えてくれる上に「投資」の事を勉強できる良い機会になりますから、加入出来る機会が有る人はどんどん加入して資産を増やしましょう。

てか、上限掛金がもっと増えたらいいのになぁ。

スポンサーリンク

見ておかないと損をするコンテンツ

  • dmmキャンペーン

    DMM FXのキャッシュバックキャンペーンで最大30,000円ゲット

  • NISAのまとめ

    NISA(ニーサ)口座開設キャンペーンのまとめ-口座開設だけで2千円は最低貰える

  • Amazonで節約

    【還元率2.3%】Amazonで商品を割安で買う方法を公開