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nisa-確定拠出年金

NISAと確定拠出年金を比較!両者の違いを分かりやすく解説!


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nisa-確定拠出年金

昨年末に平成27年度税制改正大綱が発表されて話題になりました。NISAも確定拠出年金もどちらも国民に有利な感じになっておりますので益々これから楽しみだなと思っているわけですが、今回は取り敢えず現状ベースでNISAと確定拠出年金を比較して、実際問題どっちがお得なのか?を検証したいと思います。

NISAに関しても確定拠出年金に関しても、まぁ実際に変更されたらブログ記事にします。

■参考記事
10分で分かるNISAの概略まとめ
個人型確定拠出年金(個人型DC)の概要とメリット・デメリット

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加入資格

NISAは日本居住者で満20歳以上の人なら誰でもそのメリットを受けられます。(20歳未満の人のために、上限年額80万円の子供NISAも創設される事がほぼ決定的です。)

一方、確定拠出年金に関しては現状では「無職・自営業、一部のサラリーマン」にしか認められておらず、公務員や専業主婦の人は加入できません。(公務員も2016年には確定拠出年金が使えるようになりますし、冒頭の税制大綱で専業主婦も加入できるようになると書かれていますが。)

改正が一段落すれば、両者の違いは殆ど無くなります。しかし、現状ではNISAの方が幅広い人を対象としています。

流動性の違い(現金化のしやすさの違い)

非課税枠という概念を抜きに考えると、流動性に関してはNISAの方が圧倒的に高いです。

というのも確定拠出年金は「年金」という性質上、60歳にならないと基本的に資金を受け取れないからです。確定拠出年金の中で投資銘柄の売却とか定期預金の解約とかはできるけど、実際に現金を受け取れるのは60歳を超えてから。

確定拠出年金には退職金としての性質が多分に有りますし、老後の資産形成の観点から税制上の優遇を儲けている事も有り簡単に引き出すことが出来ないようになっています。

一方、NISAはお金が入り用になった時にはいつでも解約して現金化出来ます。但し、非課税枠は無駄になってしまうので注意が必要です。

投資期間・金額・銘柄

ちょっとセクションのまとめ方が雑かもしれませんが、気にせず行きましょう。

投資期間

NISA・・・現状10年
確定拠出年金・・・現状60歳まで。

しかもNISAの場合はNISAの時限措置の期間が10年というだけであって、非課税枠が利用できるのは5年。損失が出ている場合にはロールオーバーで繰り越せますが、無駄に新規非課税投資枠が消費してしまう事になります。

また、非課税期間が切れたら通常の課税口座に時価で移行されるので、含み損が有る状態で課税口座に移して、その後株価が上がり利益が出たら何故か課税されてしまうという弊害も有ります。

上記弊害や投資期間の短さは今後解消されるのでは?というのが多くの人の見方ですね。ってか恒久制度にして欲しい。

一方で、確定拠出年金は20歳以上から60歳まではずっと非課税で利用できます。(改正で70歳まで資金投資が出来るようになるようです)

投資可能金額

NISA・・・一人当たり年間100万円(改正で120万まで可能になる予定)
確定拠出年金・・・個人型の場合月額68,000円、年額816,000円。

後でも書きますが、10年という時限措置のNISAと比べると確定拠出年金は30歳から加入で30年間積立出来るので長期投資に向いています。なお、NISAは子供NISAも有りますし、家族分も合わせれば一気に数千万円非課税で投資できるというメリットも有ります。

投資可能対象銘柄

NISA・・・上場株式、公募株式投資信託、REIT、ETF、ETN。
確定拠出年金・・・預貯金・貸付信託・国際などの元本確保商品の他、公募株式投資信託、公社債投資信託、外貨預金など。

それぞれ金融機関によっても変わってきますが、一般的にNISAは基本的に上場銘柄のみが対象。確定拠出年金は預金などの元本確保商品でも投資対象となるのが大きな違いです。また、確定拠出年金は基本的に個別企業の株式や社債は利用できないことが多いようです。

なお、以下のセクションからは投資対象を投資信託にした場合で話を進めます。長期的な資産を形成するという観点では投資信託でOKという考えが多いからです。

非課税メリットについて

NISAも確定拠出年金もどちらも非課税でやったーという制度なわけですが、実際には少し違います。場面を「①投資時②運用時③受取時」に分けて考えてみましょう。

①投資時

投資時に関しては確定拠出年金の方が有利です。なぜなら確定拠出年金の掛金は全額所得控除されるので、所得税を引かれる前のいわゆる「額面」の金額を投資できるからです。

一方で、NISAの場合は可処分所得から投資資金を捻出することになります。可処分所得という事は、既に所得税や住民税が引かれた状態の手取資金から資金を捻出するということです。

NISAは現状、10年間の非課税期間の中で最大1千万円の投資(一度に最大持てるのは5年分の500万)である一方で、個人型確定拠出年金の場合の拠出限度額は年間81万6千円です。30年投資すると元本だけでも2,448万円です。2500万円ものお金を税金取られる事無く投資出来るのはめっちゃメリットでかいですよね。

NISAは今度の改正で一人当たり120万円まで非課税枠が増えることが予定されています。確定拠出年金の方も概ね増加する予定です。

②運用時

投資信託をしていると決算時に分配金を受け取れるかと思いますが、分配金受取時に関してはどちらも非課税なので、運用時点において優劣は有りません。

③受取時

これは、どちらが有利と言われると難しいですがNISAの方が有利かなと思います。もちろん、売却時点においてはNISAも確定拠出年金も非課税です。ただ、手元に資金が返ってくる時の性質が違います。

NISAは純然たる投資資金の回収であって、確定拠出年金はあくまでも年金です。

従って、確定拠出年金を受け取る場合(資金回収時)には多少なりとも税金がかかります。但し、一時金で受け取った場合には退職所得控除が受けられますし、年金形式で受け取った場合には公的年金等控除が受けられます。どちらも税金はあまり掛からないような制度です。

これは仕方有りません。確定拠出年金はそもそも年金ですから。普通に退職金貰っても税金かかるでしょ。性質的には同じなので仕方有りません。

というわけで、受取時点においてはNISAが若干有利(と言えるかもしれない)。

で、この非課税メリットの違いが、自分でやさしく殖やせる 「確定拠出年金」最良の運用術のP60の図表で分かりやすく説明されているので引用させて貰います。

非課税メリットの違い

まぁ何となく分かりますよね?長年積み立てて行くと考えると、税引前の所得を投資出来るか、税引き後の所得を投資出来るかでかなり最終的な受取金額は変わってきそうです。

手数料の違い

投資信託を購入するに当たっては色々な手数料がかかってきます。購入手数料、信託報酬etc。これが特に信託報酬に関しては、年率何%とかになるので数十年運用しているとかなりの差が出てきてしまいます。よって、慎重に判断したい所。

スイッチングコストの違い

スイッチングとは投資銘柄を変えることです。スイッチングコストは対象銘柄を変えることによる購入手数料の事ですね。通常の場合、Aファンドに投資していた物をBファンドに移そうと思ったらBファンドに購入手数料を支払う必要が有りますが、確定拠出年金の場合はこの手数料がかかりません。

確定拠出年金で長期の資産形成をしていく場合には、自分の老後の資金や現在のリスク状況に応じたポートフォリオを組んで運用状況を見ながらリバランスして、当初のポートフォリオを維持していくことが求められますが、それにかかるコストがゼロ。

一方で、NISAの場合はこちらの記事でも書いていますが、そもそも非課税枠の再投資が出来ないというデメリットが有ります。また、残存している非課税枠内でのファンドを変更する場合には当然購入手数料がかかります。

要は、手数料という意味のスイッチングコストもNISAは掛かりますし、非課税限度枠がある以上簡単に投資対象を変えられないというスイッチングコストもNISAには有ります。

口座維持手数料

口座を維持するのに何故手数料がかかるんだと私なら怒ってしまうわけですが、確定拠出年金では年間数千円の口座手数料が掛かります。(金融機関により金額は違います)

一方、NISAの口座は基本的に口座維持手数料は無料になっている事が多く、そういう意味で口座維持手数料に関してはNISA有利です。

信託報酬

信託報酬は投資信託全般にかかる運用コストで、これは受益者(私達投資家)が負担します。確定拠出年金で取り扱われている投資信託と確定拠出年金以外で取り扱われている投資信託の間で性質に変わりは殆ど有りませんが、確定拠出年金で取り扱われている投資信託のほうが信託報酬は一般的に安いと言われています。

信託報酬は年1%とか1.5%とか掛かりまして、これが毎日日割り計算でスッと引かれていきます。1ヶ月とか2ヶ月とかの短い投資期間の場合には、あまり気にする必要ないかもしれませんが、数年・数十年と長期の投資期間となると信託報酬の差はかなり大きなインパクトを与えます。

そういう意味で、通常よりも安い信託報酬で投資が出来る確定拠出年金の方がNISAよりもお得です。

まとめ-どっちが有利?

はい、色々まとめてきましたが基本的には確定拠出年金のほうが税制優遇措置が多いので現状では確定拠出年金のほうが有利であると言えるでしょう。

ただ、加入資格の問題や年金という性質上問題など確定拠出年金には縛りが多いのも事実なので、そのあたりのメリット・デメリットを把握しながら自分の資産状況を把握してどういう資産配分にして行くのが良いかを考えるのがベストです。

今日はこれまで。何か間違ってたら教えてください。

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