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再就職手当

再就職手当はいくら貰える?金額の計算方法や支給要件など。


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お金の支給

再就職手当とは、簡単に言うと失業保険(正確に言うと雇用保険の基本手当-以下失業保険で統一)の受給資格のある者が、失業保険を受け取らず就職・もしくは失業保険受給期間中に就職した場合に、国から貰える手当の事です。

今回はこの「再就職手当」にスポットを当ててみたいと思います。

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再就職手当の存在意義

先程も書いたように、再就職手当は失業保険の受給資格のある者が、失業保険を全額貰わずに就職した場合に支払われる手当の事を言います。(後述しますが、もちろん再就職手当を受けるためにも一定の要件を満たす必要が有ります。)

なぜ再就職手当なるものが存在するか?これはもう皆さんお分かりですね。再就職手当が無いと、早期に再就職してくれる人が少なくなるからです。

再就職手当

仮に再就職した時点で失業保険は打ち切り!他の手当も一切支給しません!という制度にしてしまうと、待機期間中の生活費分くらいの余裕を持っている人なら、失業保険を取れるだけ取ってから就職しようと考えてもおかしくないですよね。

そういう人が続出すれば、雇用保険の原資だって無限に有るわけでは有りません(*1)ので、政府としても良しとは出来ません。

*1 こちらの厚労省の資料(魚拓)によれば、現在雇用保険関連の積立額は5兆円を超えているようなので、無限に有ると言えば無限に有るような気もしますがw ただこれは国庫負担が有るからこそ成り立っている数字であって、仮に国庫負担が無くなると現状の収支のままいけば15年くらいで無くなりそうです。

まぁ、政府も国庫負担を無くした上で制度を成り立たせるにはどうすれば良いか?という所を現在考えているみたいですが。

また、労働者のほとんどが雇用保険料を払っているのに、規定の期間内に再就職したか否かで「お金を貰える・貰えない」が発生すると不公平感がちょっと出ちゃいますよね。

そこで「再就職手当」として「ある程度のまとまったお金(満額の失業保険金よりは少ない)」を再就職した人に対して支払う事で、早期就職の道を支援しているという訳です。

政府としても、全額持っていかれるよりは再就職手当の方がお金が残りますからね。

では、前置きが長くなっちゃいましたが、本題である「再就職手当」を貰うための要件等を見ていきましょう。

再就職手当ての支給要件

再就職手当は就職すれば必ず貰える手当ではなく、支給を受けるためには一定の要件を満たす必要が有ります。以下、支給の要件を簡単にまとめてみました。もっと詳しく知りたい人は下記ハローワークの資料に目を通して下さい。

再就職手当のご案内 | ハローワーク

  • ①受給手続き完了後-7日間の待機期間経過後に就職又は事業を開始すること
  • ②失業保険の受給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること
  • ③失業保険を受ける前に就職していた会社とは関係のない会社に就職すること(人的繋がり等からみて、前の会社と密接な関係にあると認められる会社も対象外)
  • ④給付制限が有る人で待機期間終了後1ヶ月以内に就職する場合はハローワーク等所定の斡旋機関を経由した就職であること(1ヶ月を経過すれば紹介元がどこであろうと構いません。)
  • ⑤1年超勤務することが“確実”であること
  • ⑥過去3年内に再就職手当・常用就職支度手当を受け取っていないこと
  • ⑦再就職手当の支給決定日までに再就職先を退職していない事
色々細かな疑問点は有ると思いますが、再就職手当の支給を受けるためには以上7つの要件を全て満たしている必要が有ります。ただ、そんなに頻繁に転職する人も少ないでしょうから、基本的には①と②と④くらいに気をつけていれば、取りっぱぐれる事は無いでしょう。

続いて、実際問題どの程度の再就職手当を貰えるのか?実際に計算してみましょう。

再就職手当はいくら貰えるか?支給日数・支給金額の計算について

再就職手当の金額は以下の計算式で求められます。

再就職手当の額=基本手当日額×所定給付日数の支給残日数×50%or60%

以下、それぞれ詳しく見ていきましょう。

基本手当日額

ここで言う基本手当は、いわゆる失業保険の基本手当の事を言います。年齢別によっても異なりますが、平成27年8月1日からは以下の金額が基本手当日額の上限額となっています。

年齢基本手当日額上限
60歳以上65歳未満6,714円
45歳以上60歳未満7,810円
30歳以上45歳未満7,105円
30歳未満6,395円

ちなみに最低額は年齢関係なく1,840円です。

基本的には、上記の最低額~最高額の範囲内で決定された自分の基本手当の額が再就職手当の基本手当として利用されますが、1つ注意点が有ります。それが、再就職手当の基本手当には別途上限額が定められているという事。

■再就職手当の基本手当日額上限額(平成28年7月31日までの額)

  • 離職時の年齢が60歳未満の人・・・5,830円
  • 離職時の年齢が60歳以上の人・・・4,725円
失業保険の基本手当日額上限は細かく年齢で区切っているくせに、再就職手当の基本手当日額上限をアバウトに区切っている理由が僕には良く分からないのですが、結構差が有りますよね。

正社員で勤めていた人なら、基本手当が上限額に設定されている人も多いでしょう。でも、その場合でも再就職手当の基本手当日額は制限されるという事を覚えておいて下さい。

所定給付日数の支給残日数

所定給付日数の支給残日数はもうそのまま。普通に計算すればOK。このセクションは飛ばしてもらって構いません。

それじゃ寂しいので、一応、詳しく書くと

計算式は「所定給付日数-基本手当支給日数=支給残日数」です。

なので、基本手当支給日数が分かれば、支給残日数が分かります。下記はハローワークの資料のうちの「基本手当支給日数」の算定方法を示した図です。

基本手当支給日数の計算
注目は※印のところ。以下のように書かれています。

待機期間は受給資格決定日を含めて7日ですので、就職日の前日までの支給日数は50日目に就職の場合は42日分、100日目に就職の場合は92日分となります。

要は「受給資格決定日」から「就職日の前日」までの日数を指折り計算して、その日数から8日を引いた日数が「基本手当支給日数」となります。後は所定給付日数から控除するだけなので簡単ですね。

支給率=50%or60%はどうやって決まる?

この50%とか60%という数字は「支給率」と呼ばれる数字で、支給残日数がどれだけ有るかに応じて変動します。このパーセンテージをかけないと再就職手当の金額が普通の失業保険の金額と同じくらいになってしまうので、非常に重要な数字です。

50%になるか、60%になるかは所定給付日数によっても変わってきますが、その一覧表がこちら。

支給残日数

所定給付日数の3分の2以上残っているなら「60%」、所定給付日数の3分の1以上残っているなら「50%」という感じですね。当然、早期に就職してくれた方が国としては有り難いわけですから、支給残日数が長い人の方が優遇されています。

また、所定給付日数の3分の1未満しか残っていない人の場合、いくら再就職を決めたからといっても再就職手当が出る事は有りません。就職日の融通を効かさせられる人はこの辺りが攻防戦になりそうですよね。

もちろん、就職日の融通を聞いてくれる会社に就職するなら、失業保険を満額受け取ってから就職させて貰ったほうが実入りは大きいです。

実際に計算してみよう!

今まで見てきた計算方法のおさらいとして、一個だけ例にとって計算してみましょう。
■前提条件

●年齢:46歳 ●所定給付日数:150日 ●基本手当日額:7,200円 ●支給残日数:110日

再就職手当の額=5,830円×110日×60%=384,780円
失業保険の額=7,200円×40日=288,800円
合計=672,780円

5,830円は再就職手当に係る基本手当日額の上限額です。この人は通常の失業保険としては日額7,200円の基本手当を貰えますが、そこが制限されるといいう事ですね。

また、所定給付日数が150日のところ、残日数が110日残っている(3分の2以上残っている)ので、支給率は60%となります。

全て失業保険の基本手当としてもらったとすると・・・

ちなみに、再就職は失業保険を満額貰ってからした場合のどれくらいの金額を受けられるかというと・・・

7,200円×150日=1,080,000円

支給残日数を110日残して就職した場合の合計額672,780円と比較すると、407,220円の差額が発生します。僕は働かずにお金欲しいタイプなので、これだけ差が有ると就職したくねぇよぉぉォォ!と思っちゃいます。

まぁ、現実には中々難しいですけどねw

再就職手当に関するQ&A

というわけで、再就職手当の計算方法が終わったので、再就職手当に関する細かな疑問点についてまとめておきたいと思います。

同じ会社・同じ派遣元に就職した場合の取扱い

まず、Yahoo!知恵袋で一番多かった疑問がこれ。支給要件の③の所でも書きましたが、離職前と同じ会社に就職しても支給要件を満たしませんので、再就職手当は支払われません。普通に正社員として戻るなら単なる出戻りですからね。

一方、派遣に関しても同じ派遣会社と再度契約するのであれば、再就職手当は出ないようです。(派遣先が別であっても。)

ただ、ここは僕も自信が無いので、派遣で再就職手当貰えるのかなぁと不安に思っている人は、直接ハローワークに問い合わせしてみることをオススメします。

再就職手当は課税されるのか?確定申告する必要ある?

再就職手当は非課税所得に該当しますので、課税されません。確定申告も不要です。

但し、年間通じて働いていない場合には、確定申告で税金の還付を受けられる可能性も有りますので、確定申告をやったほうが良いのか・やらなければならないのかについて、再就職手当や失業保険の受給額を除いた金額でご自身で判断するようにして下さい。

失業保険給付・再就職手当等の課税の有無・社会保険との関係性

支給日~手続き実施後何日くらいで手当てを貰えるか?

再就職手当の支給日に関しては、各ハローワーク等の締日等の関係も有ると思うので、一概に「この日に貰える!」という明確な日付設定は無いようです。

但し「再就職手当の支給申請書」を提出してから1ヶ月~長くても2ヶ月程度あれば振り込まれるとのこと。煮え切らない回答ですが、明確な日取りが分からない以上、早めに手続きを行い、あとはハローワークが早期に処理してくれるよう祈りましょう!

最後に・・・

補足ですが、再就職先の給与が以前の職場の給料よりも低い場合には「就業促進定着手当」なる手当を貰える可能性が有ります。該当する場合には請求してみましょう!

就業促進定着手当として貰える金額の計算方法

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