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TPP参加国

TPPを簡単に解説!参加することによるメリット・デメリットとは?


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TPP参加国

ラジオのニュースでTPP(Trans-Pacific-Partnership-環太平洋経済連携協定)について「年内の大筋合意は厳しい」というニュースを聞き「またか」と詳細も知らずに独り言をポツリと言った瞬間にハッと思ったんです。TPPの事全然知らねぇって事に。

そこでTPP素人(こんな言い方変かな)の官兵衛が調べた事を皆さんにも共有してもらうべくTPPを解説していく事にしました。多分大まかな内容は分かるようになっていると思います。

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TPPとは

TPPは関税(輸入品にかけられる税金)分野、非関税分野など様々な分野に関して環太平洋の国々での自由貿易を目標にする経済連携協定です。要は、太平洋に面している国々で共通する貿易ルールを作成しましょうという事です。加盟国(交渉中含)に関しては下記図が分かりやすいですね。

なぜこのようなルール作りをする必要があるのかというと、自国の産業を守るために政府が規制を設けていたりかなり大きな関税を設定したりするなどして企業の活動に一定の制限をかけているからです。

例えば日本の米は基本関税が402円/kg(WTO加盟国なら341円/kg)で輸入米に対してかなり大きな関税をかけ米農家を守っています。その他、外国人の就労ピザ取得規制により日本人の雇用を守っている事や国民皆保険制度の国民健康保険によって誰もが医療を受けやすい環境を担保しています。

(出展:財務省関税率表-穀物

こういった規制は関税障壁・非関税障壁と言われ、その国で商売をしようとしている企業にとっては邪魔な存在となります。

国としても自国の企業が経済活動をしやすい状況を作る事が1つの役目なので、自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)などを両国間や地域間で結ぶ事により、これらの障壁を無くし貿易・商売を活性化させようとするのが狙いです。TPPもこの協定のうちの1つとなります。

自由貿易協定(FTA)・経済連携協定(EPA)の違い

自由貿易協定(FTA)は物やサービスの流通に関してのルールを策定する協定です。つまり貿易面に関してルールを作成する事を目的とした協定です。

一方、経済連携協定(EPA)は自由貿易協定を包括した協定で、物流も含み労働や投資など様々な分野で連携をしていこうとする協定の事を言います。TPPも関税・非関税分野など幅広い分野のルール作りなので経済連携協定と言えます。

TPP加盟国・交渉参加国

環太平洋の国々といっても全ての国ではなく、2006年にシンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイの4カ国が自由貿易協定を結んだ事が始まりで、そこに2010年アメリカ・オーストラリア・ペルー・ベトナム・マレーシアが交渉に参加、2011年にカナダ・メキシコが交渉に参加し、2013年に日本が交渉に参加し現在に至っています。

TPP参加国

2014年11月現在では参加交渉が難航しているため加盟国はまだ4カ国という状態のようです。

TPPのメリットを考える

以下がTPPに参加した際に日本が得るメリットとして挙げられるものの一例です。

  • 関税の撤廃で日本の輸出額の増加
  • 企業が海外進出しやすくなる
  • 約3兆円のGDP増加(内閣官房試算
  • アジアの成長を取り込む事ができる
  • 安いものが手に入る 等
■関税の撤廃で日本の輸出額の増加
確かに関税が撤廃された分、販売価額が安くなるので購入機会が増え輸出額の増加に繋がりそうですね。ただこれは大きな関税を掛けられた商品にのみ言える事と思います。1、2%の関税が撤廃されたとしても2,3円ほどの円高で打ち消されてしまいますからね。

例えば1万円の商品(関税2%)をアメリカに輸出しようとした時に100円/ドル、と97円/ドルでの販売価格を比較してみましょう。

為替関税あり(2%)関税無し
100円/ドル102ドル100ドル
97円/ドル105ドル103ドル
関税が撤廃される分安くなる事には変わりありませんが、少しの円高で関税があった時より高くなってしまいます。輸出に影響するのは為替の方が大きいのではないでしょうか?

■企業が海外進出しやすくなる
規制緩和が進むと海外進出がしやすくなるといったところでしょうか。土地や労働賃金の安い国で生産したほうが費用が抑えられるので企業にとって有利になります。しかし日本から企業が出て行くという言い方もできるわけです。すでに海外生産に移行している企業も多いのですが。つまり日本国内の産業の空洞化がより進むと言えます。

■約3兆円のGDP増加
経済効果がプラスに計算される事はいい事でしょう。ただデメリットで紹介しますが、この内閣官房の政府として統一した試算以前に農林水産省が発表している試算ではマイナス効果と言われています。何を信じていいのやらって感じですね。(前提条件まで見ていないので言及できませんが・・・。また勉強したら追記します!)

■アジアの成長を取り込む事ができる
と、言われていますが、ベトナム・マレーシア・ブルネイ・シンガポールの4カ国しか参加していない状況でどう成長を取り入れるのかはかなり疑問ですね。さらに現時点で急成長をしている中国・インド・韓国などはTPPに参加していない事も考えるとこれをメリットとして挙げるのは違う気がします。

■安いものが手に入る
関税が撤廃されるため海外の製品を安く手に入れる事ができます。例えば米はWTO協定(WTO(世界貿易機関)加盟国に対しての関税)で341円/kgの関税が掛かっていますが撤廃されれば関税が0円になるので今までよりkg当たり341円安く購入できるようになります。

TPPのデメリットを考える

以下がTPPに参加した場合の日本のデメリットとしてよく挙げられるものです。

  • デフレが進む可能性がある
  • 医療格差が生じるかも
  • 農家が打撃を受ける
  • 350万人の雇用喪失、GDP8兆円減少、食料自給率の低下(農林水産省試算
  • 外交関係
■デフレが進む
物・サービスの値段が下がる事のメリットの反面デフレが進んでしまうというデメリットがあります。外国の安いものに負けないように国内の企業も物・サービスの値段を下げる事になります。

デフレとは

デフレはデフレーションの略称で経済用語の1つです。

デフレは物・サービスが安くなっていく事を言います。安くなるから良いのではないかと思うかもしれませんが、物・サービスの値段が安くなるということは、それらを提供する会社にお金が入っていかない事を意味します。その結果給料が下がったり、雇用が無くなり失業する人が増える事になります。

すると各家庭のお金が減り物が安くないと買わなくなり、物・サービスの値段をさらに下げる事になり、会社に・・・と同じ事の繰り返しになってしまいます、これがデフレ・スパイラルです。

物価の低下

給料・雇用の減少

消費の冷え込み

物価のさらなる低下

繰り返し

■医療格差が起きるかも!?
国民健康保険の制度が変化してしまった場合のデメリットですね。現在の日本の健康保険制度は医療を受ける受けない関係なく国民から保険料を徴収し、患者は3割だけ自己負担(高齢者除く)すれば全員が平等に高度な医療を受ける事ができるようになっています。

みんなでお金を出し合って病気や怪我で困っている人の為に医療費を負担し合おうというのが現在の制度です。

しかし、TPP参加によって医療が自由化されれば健康保険制度を根底から覆す恐れが有ります。自由化を一言で表すと利益追求型の医療と言えるでしょう。健康保険制度の元では医療機関が利益を追求する事はできなかったのですが、自由診療や混合診療により保険適用外の高額な治療費を患者に請求する事になります。

自由診療と混合診療

健康保険は点数×単価によって医療費を計算します。そして計算に用いられる点数は国が設定し、また単価も10円と定められています。

一方自由診療は単価を病院が自由に決められる事ができるのです。例えば10円ではなく40円などと設定する事ができます。自由診療の方が病院側の利益になるのがこれだけでわかりますね。ただ日本で自由診療が全く無いわけではなく交通事故の患者などは基本的には自由診療で医療費を計算しています。

混合診療とは保険適用と保険適用外の治療方法と薬などを同時に行う診療方法です。この場合保険適用の方法も健康保険を使用する事ができずに治療費は全額自己負担する事になります。

保険適用外とは主に新薬や最先端の治療方法の場合です。これを保険適用とするには厚生労働省の承認を受ける必要があります。

病院側としては保険適用の患者よりお金を払ってくれる患者を優先する事になるでしょう。医師としては給料の良い病院・最先端技術を扱う病院に勤めたいでしょう。患者はお金を払ってでも高度な医療を受けたいでしょう。

こうして現在の制度が崩壊していく可能性があるのです。この流れが加速するとお金が無い低所得者層が医療を受けられないという状況になるかも・・・と言われています。これが医療格差となります。まぁ心配しなくても大丈夫だと思いますが。

■農家が打撃
海外の安い農産物が大量に入ってくるわけですから、生産効率をいくら上げても零細農家は対応しきれません。農家が大打撃を受ける事は避けられそうにありません。

この辺り政府保証とどう調整を付けるのか気になりますよね。

■350万人雇用喪失
農林水産省の試算なので主に第一次産業に関してでしょう。しかし労働規制が撤廃されれば格安の外国人労働者が日本に流れ込んできます。となると農業だけでなく単純労働全般に関しても賃金の安い外国人が担い手になってしまい、日本人の仕事がなくなる可能性が有ります。

ちなみにこの前GoogleのCEOラリー・ペイジの発言が記事になっていました。

グーグルCEO「20年後、あなたが望もうが、望むまいが現在の仕事のほとんどが機械によって代行される。」|リーディング&カンパニー株式会社

これが本当になってしまうと賃金の安い外国人ですら仕事が無くなる事になるわけですが本当なんでしょうかねぇ。個人的には20年というスパンではラリー・ペイジの言う世界は実現できないと思っているのですが・・・。

■外交関係
安い食料品が輸入され農業が縮小する事により食料自給率が低下する事になります。となると食品を輸入する相手国に対しては強く出ることができなくなり、外交的にさらに弱くなってしまうと考えられています。

以上TPP参加に対してよく挙げられるメリット・デメリットでした。TPPは関税だけの問題ではなく、様々な分野で問題が発生しかねない経済協定ということになりますね。これらが日本国民にとってよいのかどうかは賛否両論というところでしょうか。

これらのメリットを最大限享受し、デメリットを最小限に抑えるように参加交渉が1年以上にわたって行われているわけです。で、最後に冒頭でこの記事を書こうと思った動機となった【交渉が難航する理由】を書いておきたいと思います。

TPP交渉が難航する理由

TPPは原則すべての面で自由に貿易が行えるようにする事を理想としていますが、関税の撤廃などにより自国の産業に悪影響を及ぼす危険がある場合には例外的に関税の撤廃をしなくてもいいと認めています。

実はこの例外規定が交渉を難航させているようです。

例えば、日本は「米・麦・乳製品・肉類・砂糖」の関税は守る方針で交渉を行っています。

しかし、ニュージーランドは「農作物」に関しては関税完全撤廃を条件にしています。その他にもアメリカは「自動車・乳製品・砂糖」を保護したいと考えていますし、オーストラリアは「自動車」、ベトナムは「繊維・衣料品」を保護したいと考えています。

保護だけであれば交渉も難航する事はないのでしょうが、それとは反対に開放して欲しいという要求もあるため難航してしまうわけですね。

日本は「自動車」を開放してくれと言いますし、アメリカは「繊維・衣料品・米・肉・穀物」、オーストラリアは「米・肉・穀物・乳製品・砂糖」などを開放してくれと言っています。これにより交渉は難航するわけです。

これからの交渉で日本がどのような条件でTPPに参加するのかは注視する必要がありますね。

TPP新着情報はTPP政府対策本部にてチェックしましょう。

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